初めてシリーズ
初めて⑦-新商品BikeSimをリリース(2005年)
さて「初めてシリーズ」今回で最後、新商品BikeSimのリリースについてです。
2002年ごろ、CarSimのデモを見学したバイクメーカーのエンジニアの方々から、CarSimと同様に使いやすい自動二輪車用の車両運動シミュレーションツールがほしいという要望をいただきました。
そこで開発元に要望を出して二輪車モデル開発の検討を始めてもらい、2003年にBikeSimの試作品第1号が出来上がりました。
これはイギリスの大学でAutoSimのユーザーであった二輪車理論の権威Sharp教授が作った簡易二輪車モデルを基に作成したものでした。
二輪車はハンドル操作だけでなくライダーの体重移動により目標方向に倒れずに走ることができるので、コース追従のライダーモデルは四輪車の場合に比べてより高度な制御が必要です。日本のバイクメーカーのエンジニアの方々の意見を取り入れながら、あしかけ3年ほどかけて実用的な自動二輪車用の車両運動シミュレーションソフト「BikeSim Ver.1」が完成し2005年の日本のユーザー会の場でお披露目されました。
メイン開発者はイギリスに留学しSharp教授の下でドクターを修得した開発元の日本人技術者「渡辺」で、ビザ習得のため現地着任前に日本で私の下で3カ月間ほど、AutoSimで車両運動モデルを作成する方法を学んだという経緯があります。そのため、BikeSimのリリースには特別な感慨がありました。
BikeSim 1.0
BikeSimはその後、Ver.2、Ver.3と進化を繰り返し、バイクメーカー様他、多くの関係ユーザーの方々に愛され、活用されています。