CarSimの進化
CarSimの歴史④ CarSim 7 (2007年)
CarSim 7はCarSimの3回目のメジャーバージョンアップです。
モデルの精度向上の第2弾としてサスペンション機構と連動したステアリング系力学モデルの拡張が行われました。CarSim 7でCarSimの基本数学モデルがほぼ固まったといえます。
さらに、CarSim 7では拡張性が大幅に高まりました。VehicleSim言語の一部がRuntime ScriptのVS Commandとして利用可能となり、ユーザーによる車両モデルや運転・環境条件の拡張カスタマイズが可能となりました。また、COMインタフェースを使ってMATLABやPython等外部のスクリプト言語でCarSimGUIの制御も可能となり、シミュレーション操作手順の標準化と自動化を実現できるようになりました。これで、CarSimがESC制御システムの実車性能試験の代替えをシミュレーションで実現できるレベルにまで到達できました。
VS CommandによるESC性能試験のシミュレーション例
CarSimはその後も進化を続けていますが、このCarSim 7で、ようやく日本の多くの自動車メーカー様に公認車両モデルとして採用いただき、研究開発現場のエンジニアの方々に幅広くお使いいただくことができるようになり、私の創業時の第一目標を実現することができました。