新事業開拓
新事業開拓②-新事業探索の試行錯誤(2011年~2013年)
2010年に事務所を移転・拡充し、メインの事業運営を後継者に委ねた後、私は本格的に新規事業の探索を開始しました。
自動車業界以外にもシミュレーションを普及させる技術のネタはないかと検討し始めて最初に思いついたのは、私のキャリアで最初に携わったFEM構造解析の分野でした。
車両運動シミュレーションの仕事に移る前に従事したのはCADとFEM解析を結びつけたツールを内製し、設計者でも簡単に試作前評価ができるようにする事でした。
その後30年近く経って、今では、三次元CADと結びついた構造解析や動解析が普通のパソコンで簡単にできる解析ツールが数多く市販されていました。
ただし、構造解析や動解析が普及しているのは大手企業で、中小のメーカーは未だツールの導入や使える人材の育成ができていないこともわかりました。
その中で、手ごろな価格で使いやすいツールの販売とコンサルティングの事業を試行してみましたが、大手は同種のツールは導入済み、中小はCADを使いこなすので精いっぱいで解析まで手が回らないため、新事業として成り立たせるのは難しいことがわかりました。